
旧アッピア街道沿いにある、ローマ時代のユダヤ人たちが使用していたヴィーニャ・ランダニーニのカタコンベをご紹介します。「カタコンベ」と言うと初期キリスト教徒の地下共同墓地が有名ですが、土葬の習慣があるユダヤ人たちも採掘場の穴を利用した地下墓地、カタコンベに埋葬していました。ローマには6つユダヤ人のカタコンベがありました。ヴィーニャ・ランダニーニのユダヤ人カタコンベは、2から4世紀にかけて使用されていました。



通常ユダヤ人の墓は質素で、簡単なシンボル、故人と喪主の名前やメッセージなどが大抵ギリシャ語で刻まれています。



このカタコンベにはフレスコ画が施された埋葬室が3つあります。その中でも一番奥にある「ペガサスの埋葬室」には、孔雀やニワトリ、ハト、カモなどの鳥や、魚、植物、イルカ、花輪、プット、女神など、異教的なシンボルが一面に散りばめられており、圧巻です。

このカタコンベには、ユダヤ人独特の埋葬方法であるコキムKokhimもあります。一般的なカタコンベの墓は寝台のように通路に対して横長に穴を掘って埋葬しますが、コキムは、カプセルホテルのように縦長に穴を掘って埋葬します。そして遺体が完全に白骨化する約1年後に掘り返して遺骨を別の場所に移動する方法がコキムです。
ヴィーニャ・ランダニーニのユダヤ人カタコンベを見学するためには、予約が必要です。ローマのスペレオ考古学協会、Sotterranei di Romaに連絡するとガイド付きで見学できます。日本語での見学をご希望の方は、私に直接ご連絡くださっても良いです。